衆院選雑感

選挙終わったので、一応なんか書いておきましょう。誰に投票したのか、とか。


「民主党が大勝しましたね」ってのは選挙前からわかってたことなのでいまさら良いとして、「それにしても勝ちすぎじゃないのか」ってのももういろんな人が言ってるので良いとして、そういう大局の話じゃなくてもっと具体的な話です。

まず、児童ポルノ禁止法改正について。予備知識がある人にとっては酷い改正案であることは周知のことと思いますが、知らない人にとっては「児童ポルノの規制をより強化するのに何が問題なのか?」と思うかもしれません。しかし問題なのです。簡単に言うと、これが通ってしまうと「知らず知らずのうちにいつのまにか犯罪者にされてしまう」かもしれませんし、「被害者がいないのに加害者として裁かれる」かもしれないのです。元の児童ポルノ法そのものも問題ありだと思うのですが、改正についてはもはや誰を守るための法律なのかよくわかりません。超党派の「理解できないものは気持悪いから規制しよう」という一連の流れです。もともとは自民党による改正案ですが、民主党も代替案を提出するなど改正そのものには賛成のようで、いずれにしても改正しようというのが規定路線ですね。衆議院解散によって一旦廃案になったものの、民主党案が再提出される可能性は十分にありますね。

で、これに本気で反対しているほとんど唯一の国会議員だった保坂展人(社民党)は落選です。

そもそも児童ポルノ禁止法の成立には保坂氏の「子供の権利」運動がおおきな役割を担っていたわけで、保坂氏からすれば「自分が撒いた種が変な方向に花開きはじめたのであわてて刈り取ってる」という状況だったと思われますが、無事刈り取れたのかどうかは今後の民主党の動き次第ということになります。

つぎにオープンソースについて。オープンソースというのはIT系に弱い人にはなんのことだかわからないでしょうし、わかる人にとっても「そもそも政府がどうこうするべきものなのか」という意見もあるでしょう。僕はオープンソースのプロジェクトを国の事業としてやるのには反対ですが、企業の馬鹿高いクローズド製品の変りに行政がオープンソースを積極的に利用していくのには賛成です。で、そのオープンソース推進をかかげるほとんど唯一の政治家である与謝野馨(自民党)も落選です(比例復活ですが)。民主党にもオープンソースに関心がある人はいるようですが、与謝野氏ほど積極的な人はいないようです。

このように、僕にとっては「自民党と民主党のどっちが勝つか」ではなく「あれはどうなる?これはどうなる?」というのが今回の選挙の重要ポイントでした。民主党が勝つのはわかってたしね。そういうわけで小選挙区(東京1区)でも比例区でも民主党には投票せず、小選挙区は与謝野馨(自民党)、比例区は社民党に投票しました。どっちも負けましたがね。

でもいいんです。要するに言いたいことは、これからは大局ではなく自分の気になるテーマについて、誰がどう言っているかをちゃんと聞きましょうよ。それでいいこと言ってると思うのであれば何党であれ支持すればいい。特に与党民主党がどういう方向に進むのかはちゃんと見ていく必要があると思います。気になるのは道路交通法改正あたりですね。民主党が道路交通法上の自転車の扱いについてどういう理解をしているのか、今後どうしていくつもりなのか、気になるところです。

カテゴリ: 社会/政治/文化/哲学 日付:

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