タグ別アーカイブ: [長期シリーズ]IT系エンジニアの俺が哲学を読んでみた

『クリトン』プラトン

ソクラテスの弁明―エウチュプロン,クリトン (角川文庫)
プラトン
角川書店
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はじめに

『クリトン』は、角川文庫の『弁明』に収録されているのですが、実は一年前に読んでその時にメモを残したまま放置していました。

今さら読みなおすのも何なので、以下その時のメモをそのまま掲載します。あまりまとまってないように思いますが…。

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『プロタゴラス』プラトン

プロタゴラス―ソフィストたち (岩波文庫)
プラトン
岩波書店
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はじめに

ソクラテスとソフィストとの対話を読みたい、と思い『プロタゴラス』か『ゴルギアス』どちらにするか迷ったのですが、論客の知名度から言ってプロタゴラスだろうということでこちらにしました。

が、結論から言うとこの著作、ドキュメンタリーとしては良作ですが哲学としては物足りないです。結局『ゴルギアス』も読み始めました。プラトン哲学をちゃんと読みたいのであればそちらの方が面白いと思います。

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プロタゴラス断片

はじめに

プラトン著『プロタゴラス』の前に、ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)のプロタゴラスの章を読んでみます。

ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)
廣川 洋一
講談社
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プロタゴラスはソフィストの中心人物ということもありかなり有名な人物で著作も多数ある(あった)わけですが、残念ながら現存する著作物は一つもなく、ここに全文書ける程度の断片しか残っていないようです。

すぐ後の時代には体系家で収集家のアリストテレスがいるわけですが、彼の収集対象にはプロタゴラスは入っていなかったようです。もちろんアリストテレスがプロタゴラスを知らなかったわけはないですし、その頃にすでに著作が失なわれていたとも考えられません。プロタゴラスを始めとするソフィストらはソクラテスやプラトンとは対立関係にあったわけで、そのためアリストテレスやその系列の学者によって故意に葬り去られたか、そうでなくても彼らの保管対象から外されたことで消失してしまったのではないか、と思わずにはいられません。

そのプロタゴラスの断片を2つ。

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『ソクラテスの弁明』プラトン

はじめに

ソクラテスの弁明―エウチュプロン,クリトン (角川文庫)
プラトン
角川書店
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いよいよ本題の「ソクラテスの弁明」に入ります。

実はこのブログを書くにあたって何度か通して読んでみたんですが、正直言ってわかるようなわからないような印象でした。というのもここで書かれていることはあまり難しいことではないので理解するのは容易なんですが、現代に暮す俺がこの書物から読み取るべきものがそれで必要十分なのかがよくわからないのです。数千年読まれつづけたものにはもっと恐るべき思想が隠されているのではないか?という過度が期待があったのかもしれません。

そういうわけで、読み残しがないことを確認するために、無謀にも全文要約してみました。要約したから全部理解してる、とは言いません。ただ、要約するために全文章を熟読したのは間違いありません。

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『エウチュプロン』プラトン

はじめに

ソクラテスの弁明―エウチュプロン,クリトン (角川文庫)
プラトン
角川書店
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前回からだいぶ間があいたのですが、その間何をしていたのかというと、『ソクラテスの弁明』と格闘していたのです。

この本は、たしか高校時代に買ったものです。なので今でも同じ版で売られているのかどうかわかりません。高校生当時これをどう読んだのか、今となってはサッパリ覚えていないのですが、今回はこれを合計6回通読しました。そんなに難しい本なのかというと、実はそんなことありません。文章は平易で難解な表現は特にありませんので、一度読めばだいたい言わんとすることはわかります。ではなぜ何度も読んだのかというと…なぜなんでしょう? 簡単に言うと「一度読んだだけでは手応えがなかったから」もっと言えば「古代ギリシアの哲学には時間をかけたかったから」という感じでしょうか。

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『パルメニデス』 プラトン

はじめに

プラトン全集〈4〉パルメニデス ピレボス
プラトン
岩波書店
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プラトン中期のそれも後の方に書かれた著作です。なので、登場するソクラテスはすでにソクラテスではなく、プラトンのイデア論を語るために用意された架空のキャラクターです。また、パルメニデスやゼノンとの対話形式になっていますがそれらの会話もすべてフィクションであると考えるべきでしょう。

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ピロラオス断片

まだ、この本を読んでいます。

ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)
廣川 洋一
講談社
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ヘラクレイトスからさらに時代をさかのぼり、この本に所収されている断片集を最初から読んでみることにしました。そして行き当ったのがピロラオス。これは面白い。簡単に言うならば「お前の言ってることわけわかんねー、でもオモシロイね」という感じです。

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ヘラクレイトス断片

ひきつづきこの本を読んでいます。

ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)
廣川 洋一
講談社
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この本を読みはじめた当初、ソクラテス以前のキーパーソンはヘラクレイトス、パルメニデス、プロタゴラスの3人である、とヤマを張りました。そこでまずパルメニデスの断片を読んだのが前回のエントリーです。パルメニデスには興味が湧いたので、しばらくはパルメニデスを追っかけていきたいと思っているのですが、そうなると必然的にプラトン以降に突入することになるため、その前に「ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)」から、パルメニデス以外の哲学者についても断片を読んでおこうと思います。

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パルメニデス 断片

はじめに

前回にひきつづき、ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)を読んでいます。

ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)
廣川 洋一
講談社
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今回は解説部分ではなく、後半に所収されているパルメニデスの著作の断片を読んでみました。この断片、まとまっているとは言え、文庫本でわずか12ページ。現存するテキストがこれだけというのも非常に残念なことではありますが、完全に失なわれてしまったソフィストたちの著作群に比べればまだマシと思うしかありません。

で、この断片ですが、ぶつぶつ切れていはいるのですが、完成状態では序詞、第一部、第二部に分かれているのではなかろうか、と言われているそうなので、それぞれ分けて読んでみます。

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『ソクラテス以前の哲学者』

さて早速始めるか! と思ったのですが最初につまずきました。どこから始めるか、という問題です。

当初は、ソクラテスからスタートしよう、と思っていました。古代の哲学で足踏みしていてはなかなか前には進まないだろうというわけです。しかし、まず「ソクラテスには著作がない」という誰でも知っている事実にぶちあたりました。そうです。ソクラテスの哲学に触れるにはプラトンの著作にあたるしかありません。もちろんプラトンにはプラトンの哲学があるわけで、そうなるとプラトンの哲学とソクラテスの哲学の両方をプラトンの著作から読み解くということになります。

そこで疑問がわいてきます。プラトン経由のソクラテスははたしてどのくらいソクラテスなんだろうか、と。と同時にプラトンの著作の中では悪役になっているソフィストというのはどのくらい脚色されているんだろう、と。

どうやらソフィストは狭義の哲学者にはカテゴライズされていないらしいのですが、ソクラテスと問答をやるくらいだから何らかの哲学的思考は持っていたはずです。そもそもそれ以前にも哲学があったことはなんとなく知っています。ソフィスト以前にもソフィスト以後にも哲学があって、なぜソフィストは哲学じゃなくてソクラテスが哲学の祖なのか。そう考えるとソクラテスからスタートするのはどうにも気持ち悪い。どうやらソクラテス以前についても見ておかなければならないようです。

ところが、ソクラテス以前の哲学の著作のほとんどは、現在ではほとんど残っておらず、すでに失われているのです。もちろんそれは「第二次大戦で失なわれた」などというレベルのものではなく、キリスト誕生よりもはるか昔に失われているものですからいつか出てくるという類のものでもありません。そういうわけで、原著が基本、とも言ってられないのでまずは参考文献に頼ります。

ソクラテス以前の哲学者 (講談社学術文庫)
廣川 洋一
講談社
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