電車通勤になって一年半、読書量は増えたのですが、一冊一冊を熟読してる感じではなくなったような気がします。というわけで、最近読んだ本の中からいくつかをピックアップして一行コメント的なものを残しておこうと思います。順不同です。
そして読んで時間が経ってるのもあるので感想は適当だし、選択基準も特におすすめしたいものというわけでもないです。
僕らの新しい道徳 / 岡田斗司夫
岡田斗司夫から現代がどう見えているのか、というのがよく分かる。対談なので読みやすかった。対談相手の選択は良かったと思うけどそれぞれのツッコミは物足りなかった。岡田氏の目指すところはわりと明快だけどちょっと極論すぎると思うし「芸術」に対するルサンチマンもかなりだと思うけど、別に丸ごとの共感を求める書でもないと思うので、これはこれでいいと思う。
7日間で突然頭がよくなる本 / 小川仁志
ビジネス書嫌いなんだけど、最近あえて読むようにしていてその中の一冊。「頭が良い人は~…」という決まり文句がこれでもかというくらいに出てきてイライラする上に、その先に書かれていることは当たり前のことすぎてぶっちゃけ「俺が読む本じゃないなー」という感想。なんだけど、「このレベルから需要があるのがビジネス書の世界なのか」という意味では新鮮だった。この本に書かれていることを一言でまとめるなら「賢くなりたかったら哲学を読みなさい」ということ。現代日本には哲学と批評が足りなさすぎると思うので、そこには激しく同意。
生き延びるためのラカン / 斉藤環
上のサムネイルは文庫だけど読んだのは単行本。出版されてわりとすぐに買ったまま積読してたのを、最近やっと読了。タイトルの「生き延びるための」ってのは大げさで、普通にラカンの入門書。表紙デザインは単行本の方が良い。
いやな気分よ、さようなら コンパクト版 / デビッド・D・バーンズ
うつ病のバイブル、らしい。ここに出てくる患者の例で「ああ、そういうのあるなあ」と思う箇所は1割くらいなのでわりと一歩引いた読み方になってしまった。ということから考えるに、俺はうつ病ではなさそうだ。だけれども、前編を通して書かれている主題であるところの「認知の歪み」というのは自分にもあると思うので、認知療法については役に立つと思った。訳者が複数いるせいか用語の意味に揺れが大きく、特に前半は「批判」と「非難」が混同されているというか実質同義語になっているのが気になった。
知の逆転 (NHK出版新書 395)
新書は内容が薄いのであまり読まないんだけど、これはかなり濃かった。半年くらい前に読んだのでよく覚えてないけど、わりと折り目入れたり線引いたりしているのでもう一度拾い読みしてみようかな。
ゼロ / 堀江貴文
ホリエモンはかなり「市場原理主義」な考え方なので方向性としてはあまり賛同できないんだけど、この本はほぼ自伝なので普通に読めた。でも、なぜこれ買ったのか自分でも不思議。
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