前回のエントリーに「ロードバイクでカメラをどうやって持って行ってるのか?」という質問がありましたので、今回はその辺のことについて書きたいと思います。
「INDUSTAR_50-2」タグアーカイブ
2008/06/18 ナポリ
[シリーズ] クリパシで行く62回ピースボートの思い出し日記 14 of 22
そういえば前回日記で書いたピレウスがちょうど行程の半分の位置だったので、ここからがこの「思いだし日記」の後半戦です。
今回はナポリです。イタリアは3度めか4度めですが、ナポリに来たのは初めてです。
ここではなんだかんだと忙しく、着岸後も船内で仕事をしていたのですが、夕方ごろにちょっと時間できたので2時間ほど出かけました。
2008/06/11 ポートサイド(エジプト)
[シリーズ] クリパシで行く62回ピースボートの思い出し日記 10 of 22
スエズ運河の地中海側の出口、ポートサイドです。ここは5年ぶり。・・・何回目だっけ?
ポートサイドは重要な港ですが街はそんなに大きくありません。観光客のほとんどはカイロに行ってピラミッドを見たりするのでここには用がないんですね。
持っていったカメラとかレンズについて
[シリーズ] クリパシで行く62回ピースボートの思い出し日記 6 of 22
ちょっと脱線しますが、持っていったカメラやレンズなどの紹介です。
今回は基本的にフィルムオンリーで撮影しました。コンパクトデジカメも一応持っていったんですが仕事で配線工事と配管工事の現場記録用に使っただけです。
●PENTAX MX
メインのカメラはこちら、PENTAX MXです。このカメラは電池がなくても動作する完全機械式の一眼レフでなおかつかなり小さいので、旅行には重宝します。ファインダーもこのクラスとしては十分に広く明るく、絞り値もシャッタースピードもファインダー内に表示されるなど、至れり尽くせりです。1976年製ですが現役バリバリです。
がんばれ、写真業界
昨日は写真好きにはいいニュースが舞い込んできました。
デジカメ時代の煽りを受けて、近年は古くからのカメラメーカーやフィルムメーカーの倒産や撤退が相次いでいました。その中でも大きかったのが昨年のコニカミノルタのフィルム事業とカメラ事業両方の同時撤退。KONIKAとMINOLTAがこの時代を生き抜くために合併したにもかかわらず、業績不振で完全撤退というニュースは、「伝統のカメラメーカーはデジカメ市場では戦えない」「もう写真の時代は終わりかも」という悲しい予感を感じさせるものでした。カメラ事業はなんとかソニーが引き継いだものの、時代遅れのフィルム事業はどこにも買い手がいないため、あの旧サクラカラーの系譜は先月2007年3月31日にとうとう途切れてしまった・・・、と誰もが思っていました。
ところが!です。昨日、大日本印刷(の子会社)が突然コニカミノルタの写真用フィルム「センチュリアシリーズ」を5月より発売する、というニュースが舞い込んできたのです。これは寝耳に水、コニカミノルタの一部の事業をこの会社が引き継いだことはこれまでにもわかっていたのですが、まさかフィルム事業を引き継いでいるとは予想だにしませんでした。むしろ「フィルム事業は引き継がなかった」という情報が流れていたくらいです。
センチュリア
Canon EOS-10QD | INDUSTAR 50-2 | KONICAMINOLTA CENTURIA SUPER 400
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考えてみればコニカミノルタの撤退はあざやか過ぎでした。撤退宣言をしながらも一年間何事もなかったかのようにフィルムを継続販売し、最終撤退日を過ぎた途端に店頭からきれいさっぱりなくなる、というのは工場を閉鎖するのであれば通常ありえないことです。継続販売していたのは事業売却の手続きを行う間も工場を稼働させるためだし、あざやかに消えたのは売却先から新しいパッケージで発売されるからなのでした。そしてそれからわずか2週間で今回の発表です。本当におどろきました。ソニーが引き継いだカメラ事業も当初の「どうせ旧製品のサポートはデジカメだけだろう」という大方の予想を裏切り、KONICAやMINOLTA時代の古いマニュアル銀塩カメラでさえソニーが修理を受け付けているという意外な事態になっています。とにかくコニカミノルタの遺産はほとんどが相続され、なんとか継続運用されているといえるでしょう。
そこにいくと、昨年は異常な伸びを見せ好調だったペンタックスが何やらキナ臭い状況になっているのが心配です。市場の評価も概ね好評だったHOYAとの合併話がここにきてこじれてしまいました。ペンタックスは時代になんとか食い付いた「ギリギリ勝ち組」というポジションにあると思うのですが、こんなところでつまずいてほしくないものです。そしてどんな形であれ僕の古いペンタックスカメラを末永く修理できる未来であってほしいと思います。
これは何の光だ!?
昨日は休みでした。
朝から先月買った自転車のメンテナンスをしました。新車はブレーキとかディレーラー(変速機)が狂いやすいのです。今日は初の試みでホイールの揺れ取りというのをやりました。タイヤの微妙な横ゆれを取りのぞく作業です。これはすごく地道な作業なんですが、やりだすと楽しくてハマってしまいます。きっと世界中でもっとも日本人が得意なのではないかと思います(根拠なし)。
思えばこの自転車、買ってからほとんど通勤にしか使っていないというもったいない状態でした。そこでメンテナンスを終えてから買い物ついでにひとっ走りしてきました。諸事情があってフィルム3本分の写真を撮ってきました。
諸事情の説明はあとまわしにして、とりあえず写真を。
何でもない、ある場所
Canon EOS10QD | INDUSTAR 50-2 50mm | Konica Centuria Super 200 |
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よくこのような写真について「何を撮ってるの?」とか「意味(意図)は?」と聞かれるのであらかじめ言っておきますが、とくに意味はありません(笑)。ごらんのとおりなんでもない写真で、綺麗な景色も笑えるツボもありません。散歩写真とか街角スナップと呼ばれるジャンルの写真と説明することもできますが、少なくとも撮った時点では何かの意味があるわけではありません。他の写真と対比することによって見るときに意味が生まれることがあるかもしれないし、ないかもしれない。また、将来東京が地震で崩壊してこの風景がなくなってしまったら、もしかするとその時には意味が出てくるのかもしれません。そういう写真です。じゃあ、なぜそんな写真を撮るのかというとこれまた意味がないので理由がありません(再び笑)。
光が丘の煙突
Canon EOS10QD | INDUSTAR 50-2 50mm | Konica Centuria Super 200 |
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なんとなくふらっと行った先が光が丘でした。昔警備員のバイトで光が丘に行ったことがありますが、それ以来なので10年ぶりくらいです。まあ何も変わってませんが。光が丘のランドマークはこの煙突ではないかと個人的には思っております。
光が丘の気になる木
Canon EOS10QD | INDUSTAR 50-2 50mm | Konica Centuria Super 200 |
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この木はなんとなくぽつんと立っていたので撮ってみました。
光が丘のゴミ箱
Canon EOS10QD | INDUSTAR 50-2 50mm | Konica Centuria Super 200 |
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「この写真には作り物の自然と大量消費に埋没している人間社会に対する問題提起がこめられている」とかなんとか言われると、そういえばもっともらしい写真に見えなくもない、って気になりませんか? あ、なりませんか。
では、「この写真独特の寂れた感じは、かつてアメリカと世界を二分したと言われる今は亡きあの旧ソビエト連邦で作られた名レンズ『INDUSTAR 50-2』と、デジタル自体のあおりを受けフィルム生産を終了したコニカの数少ない在庫フィルム『Centuria Super 200』という絶妙な組み合わせでしか表現できないものである」と言われたら、そういえば自分も所詮ゴミみたいなもんだし、いっそこの写真の中に入って戯れようじゃないかというような不思議な気持ちになりませんか? あ、なりませんか。
光が丘の光
Canon EOS10QD | INDUSTAR 50-2 50mm | Konica Centuria Super 200 |
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小さく写っている老人とその向こうにさらに小さく写っている子供。さらにその先に黒くてよく見えないけどお母さんがいる。日本社会が失っている「何か」について語りかける写真。そう、この先にきっと明るい未来が待っているハズだ。ここには希望の光が写っているのだ。ホントかよ。
・・・というわけでフィルム3本分の写真を撮って家に帰ってきました。で、なぜそんなに写真を撮らなければならなかったかというと、うちに未現像のフィルムが7本あったからです。あと3本撮れば10本。10本あると何ができるかというと、10本あると現像ができるのです。
はい、意味不明ですね。フィルムは1本から現像できます。しかし、僕は今回自分で現像しようと思ったのです。つまりこの休日のミッションは「フィルムを自分で現像する」です。しかもカラーフィルムの現像です。これは非常に高難度です。おそらく今時日本でフィルムのカメラを使っている人は全体の約15%。自分でフィルムの現像をできるひとはそのうちのさらに5%程度でしょう。そしてその中でもカラーフィルムの現像をやる人は数%です。つまり要するに大変なことなのです。
あ、10本の説明ですね。カラー現像のための薬品は保存がきかないのでほぼ使い捨てなんですが、一回分の薬品で10本のフィルムを現像できるのです。1本だろうと10本だろうと薬品代が同じ。だったらあと3本撮った方が特じゃん! とそういうわけです。しかも使っているフィルムは1本100円のたたき売りフィルムなのでこんなイージーな撮影にも使えるというわけです。
モノクロの現像はこれまで数えてないくらいやってますが、カラーは初めてでした。ところがまあなんのことはなくて普通にできちゃいました。上の写真は全部昨日自分で現像したネガからスキャンした写真です。はい、じゃあ「デジカメでもなく、お店で現像を頼んだんでもなく、自宅の台所で現像した写真だよ」と言われて写真を見返してみると、どうですか?なかなか手の込んだ写真に見えませんか? あ、見えませんか。
では、残り7本からもいくつか載せておきます。
空飛ぶ自転車
Olympus Pen-D3 | ZUIKO 32mm/F1.7 | Kodak GOLD 200 |
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これはいつだっけなぁ。7本とかためとくと撮ってから現像するまでに時間がかかるので詳しいことを忘れちゃう反面、写真を新鮮に見れるから楽しいです。あ、これ山下埠頭の近くの路地です。ということは3ヶ月くらい前ですね。
何でもない、ある場所 2
Olympus Pen-D3 | ZUIKO 32mm/F1.7 | Kodak GOLD 200 |
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これも同じフィルムだけど、同じ日じゃないし多分1ヶ月くらい前後してるんじゃないかな。よくわかりません。同じタイトルでもその場所の知名度が違うと意味も違いますね。
クロスプロセス-公園
Canon EOS10QD | Kodak DYNA High Color 100 |
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これはクロスプロセスです。クロスプロセスは普通の写真屋さんではやってくれません。専門の業者に頼むか、自分でやるしかありません。実は僕はクロスプロセスをやるために自家現像をしようと思ったのです。なのであとのフィルムは10本に合わせるためのついでです。クロスプロセスってなに?ってことを知りたい人はこちら。