[シリーズ] クリパシで行く62回ピースボートの思い出し日記 6 of 22
ちょっと脱線しますが、持っていったカメラやレンズなどの紹介です。
今回は基本的にフィルムオンリーで撮影しました。コンパクトデジカメも一応持っていったんですが仕事で配線工事と配管工事の現場記録用に使っただけです。
●PENTAX MX
メインのカメラはこちら、PENTAX MXです。このカメラは電池がなくても動作する完全機械式の一眼レフでなおかつかなり小さいので、旅行には重宝します。ファインダーもこのクラスとしては十分に広く明るく、絞り値もシャッタースピードもファインダー内に表示されるなど、至れり尽くせりです。1976年製ですが現役バリバリです。
MXは35mm機械式一眼レフとしては多分世界最小で、小型レンズをつけるとこんなにコンパクトになり、コートのポケットに入れることすらできてしまいます。
「旅にトラブルはつきもの」と言いますが、長旅だとカメラを落として壊れたり、盗まれたりひったくられたりすることもあります。そういうときに写真が撮れなくなると困るので、予備のボディも持っていきました。
こちらは予備のPENTAX LXです。予備と言ってもこちらの方が高級で、僕が持っているカメラの中でも一番の本気カメラです。このLXがどのくらいいいカメラかというと、このカメラはカメラ史上もっともファインダーが見やすい(と思われる)カメラ、なのです。先ほどのMXもファインダーは非常に良いと褒めたのですが、あくまでもそのクラスとしては、という条件付きです。ところがこのLXは世界中のどのカメラと比べても引けをとらない良いファインダーを搭載していて、ピントが合わせやすいとかボケ具合を確認しやすいとか気持ちいいとか写真を撮りたくなるとかとにかくいいことずくめです。AF(オートフォーカス)の一眼レフ、とくに最近のデジタル一眼レフはファインダーが軽視されていて非常に見づらいので、撮っているときのフレームやピント、絞りなどの決定が曖昧になってしまうのです。自動化が人間を怠惰にしてしまうのだと思います。
そして雨でもOKの防水構造とか、普段は電子シャッターだけど電池が切れても機械式シャッターが使えるハイブリッドシャッターだとか、ダイレクト測光だとかなんだとかと1980年当時の最高技術の結晶であり、20年以上も販売されていたという超ロングセラー機なのです。そしてそういったスペックよりも何よりも最高級一眼レフとしてはあるまじき小型ボディであるという点が旅行の際にはうれしいのです。
●LENS
レンズは2~3本、と思っていましたが結局6本もって行き、実際にはそのうちの4本を使いました。
まずは先ほどMXの一枚目につけていた標準レンズ、smc PENTAX-FA 43mm/F1.9 Limited(右上)。持ち出す際はまずこれを付けて行きます。43mmというレンズはおそらく他にないと思いますが、通常の標準レンズ50mmよりもちょっと広めに撮れるという、スナップには最適な画角だと思います。使い方を間違えると散漫になるというデメリットもありますが。
次にMXの二枚目につけていた小型レンズ、INDUSTAR-50/2 50mm/F3.5(右下)。知る人ぞ知るソビエト製の安レンズです。安いんですがなかなかいい写りです。とにかく小さいので写真撮らないかもしれないけどカメラ一応持っていこうかな、という程度の外出時にはこれを付けておくと荷物の邪魔になりません。
それから中望遠レンズ、smc PENTAX-M 85mm/F2(左上)。大口径85mmとは思えないコンパクトなレンズなので旅行向きです。しかし今回はあまり出番はありませんでした。
最後に上ではLXにつけている超広角レンズ、smc PENTAX-M 20mm/F4(左下)。もともと念のため程度で持っていったのですが、意外によく使いました。これも超広角とは思えないコンパクトなレンズです。
●FILM
フィルムは、ポジフィルム20本強(もともと手元にあったもの+追加購入+貰い物の銘柄混在)、カラーネガフィルム(Venus400)10本、モノクロフィルム(Tri-X)10本を持っていきましたが、モノクロ1本以外はすべてポジ、カラーネガは全く使いませんでした。
ポジフィルムは久しぶりに使ったんですが、やはり仕上がりを見ると露出ミスが結構多く、事前に練習してから行けば良かったな、と後悔しました。普段ネガばかりなのでカメラの内蔵露出計の癖(もちろんMXとLXでも違う)をきちんと把握できていませんでした。
しかしそれにしてもポジはいいですね。色が綺麗です。
あとはほとんど使いませんでしたがセコニックの単体露出計、全く使わなかったレリーズケーブル、一度だけ使ったコンパクトカメラ用超小型三脚(一応LXを支えてた)なども持っていきました。あと、使わなかったレンズがsmc PENTAX-M 50mm/F1.7、smc PENTAX-M 28mm/F2.8、MC FLEKTOGON 35mm/F2.4です。これらの方が一番使いそうな画角なんですけどね。
・・・・といった感じの機材を持って言ったわけですが、反省点としてはまず、もっと「バシバシ撮れば良かった」という点。帰って現像してみたら撮ったと思ってたのに撮ってなかったシーンが意外に多かったのです。それから持っていく前から分かってはいたんですが、レンズはそんなにいらんだろうという点。普段は28mmと50mmの組み合わせが多いんですが、今回は冒険して20mm/43mm/85mmという組み合わせでいきました。しかしそれじゃ不安なのでいつもの28mm/50mmも持って行ったんだけど、やっぱり使わなかった、という有様でした。20mm/43mm/85mmというのはちょうど倍々なせいかかなり使いやすい組み合わせでした。今後もこの組み合わせで使っていきたいと思います。
というわけで、次回はオマーン編。あ!・・・いや、しまった。ま、いいか。
<デジカメ>一眼レフ、商戦過熱 高級機や入門者用、続々
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