本屋で平積みになってるのをたまたま手にとって期待せずに読んだ。
これ、むちゃくちゃ面白い。
著者の2人が22冊の哲学書を対談形式で解説するという一見普通の「哲学入門書」の形式なんだけど、面白いのは紹介されている哲学の中身ではなくて、この2人の解釈が毎回違っていてしょっちゅうぶつかって議論になるという点。
おおまかな傾向としては企画者の小川氏が解説するとゲストの萱野氏が違う視点で切り込む、という流れになっている。最初こそ用意された台本のように「こういう考え方もありますよ」のようなソフトな議論で進むんだけど、途中(と言ってもかなり早い時期)からはガチバトルな展開になり、この2人は相当仲が悪いんじゃないかと読んでいて心配になるくらいぶつかり合う。それが面白い。「寝る前に1日1哲学者ずつ1ヶ月くらいかけて読もうか」くらいに思っていたけど、結局3日で読み終わってしまった。
固い話ほど対談形式のほうが楽しめるというのはあるんだけど、それにしてもこんなにエキサイティングな対談は『EV.Cafe 超進化論 (講談社文庫)』以来かもしれない。
EV.Cafe 超進化論 (講談社文庫)
ところで、この小川仁志氏って全然知らないけどどんな人なんだろう?と読み終わってググってみたら、昨年読んだ本に自分で感想書いてることに気づいた(笑) そうか。この人か。