ここ半年ほど、あえてデジカメばかり使っていました。
その結果、5ヶ月間でフィルムを1本も現像していないという状態だったのですが、さすがに禁断症状がでてきて年明けからフィルムばかり使ってます。
あえて言いますが、やっぱフィルムがいいです。

PENTAX SuperA | smc-M50/1.7 | DNP CENTURIA 200
先日DNPがフィルム販売を終了するとアナウンスしたので、これで実質フィルム屋さんはフジとコダックを残すだけとなりました。最近は中古カメラの相場がだいぶ下がってきて、以前はとても買えなかったようなライカとか各社のフラグシップ機も買おうと思えば変える値段になっています。
だから。
今がチャンスじゃないか? フィルムで写真を撮るチャンスは今しかない。安くていいカメラが中古屋にごろごろある、フィルムもまだたくさん安く売っている、5万とか10万とかかけて最新デジカメ(Kissデジタルとか、とかD何十とか、ルミックスだとか)を買うくらいなら、8000円とかの中古機械式カメラ(発売当時は月給まるまる使っても買えなかった高価なカメラだよ)にフィルムを詰め込んでバシバシやった方が何倍も楽しい。
だって欲しいのは画像データじゃない。写真だ。
その瞬間の光をフィルムに封じ込め、ネガを透かしてその時の光を再現する。
それはクリックで削除されるようなデータなんかじゃない。
ネガは燃やせば灰になるけど、クリックじゃ消せない。
オリジナルはそのネガ一つしかない。バックアップできない。
右クリックでいくつでもコピーできるようなデータとは違う。
それが写真だ。
フィルム使ってない人は、ほんと今のうちに使っといて。使ったことない人も使ってみて。子供がいる人は子供をフィルムで撮って残しておいて。絶対に将来それが宝物になるから。フィルムで残っている記録はデータで残っている記録よりも貴重になる。データは改竄できるけどフィルムはできない。そしてフィルムは将来なくなる。
デジタルとフィルムの最大の違いは、画質とかじゃなくて存在。
写真を見て「懐かしい」と思った時、それがフィルムであればそのフィルムは写っているその場その瞬間に実際にそこにあったものそのもの。その場の光がそのフィルムの表面に実際に当たっていたという事実がある。強い光が当たったところは強く感光し黒くなり、弱い光しか当たってないところは透明になっている。今はもういない人や場所から反射してきた光がそこに封じ込められている。
でも、デジタルだと違う。それが入っているCD-Rはその後焼いたもので、実際にその場にあったものじゃないし、その場の光が当たったのはカメラのCCDセンサーで、カメラが壊れていればもう手元にはないし、あったとしてもそのセンサーは誰も見たことがない。手元にあるのはそのセンサーの受け取った光の情報を数値に変換したデータだけ。
フィルムをデータにすることはできるけど、データをフィルムにすることはできない。仮に特殊技術を使ってデジタルデータをフィルムに焼き付けたとしても、それとフィルムで撮った写真は違う。直接その場の光をそのフィルムに当てたのかどうかが違う。
「その場その時の光が、実際にここに当たったんだ」
それが写真。
多分それが写真であることを知らない人がこれから世界には増えるだろう。でも俺らは違う。ギリギリ写真を体験できる、おそらく最後の世代だ。だから2009年をフィルムに残そう。2010年も。いつまでできるかはわからないけど。
俺が言ってること、わかるかな? 結構重要なことなんだけど。
いや、全くその通りだと思います。
63にゼラチンシルバーセッションというフィルムを残そうとしている写真家のコミュニティがあって、そこから乗ってきた写真家の人が、なぜフィルムなのかを話していて、すごく共感して船を下りました。
んで、そんなことを思っていたらふとしたところからフィルムカメラを2台も手にする事ができ、結果的に今3台のフィルムカメラがあります。週末は久しぶりに釣りしながら写真撮ろうと思います。
あ、前に一度わっきーの家で現像をしよう、みたいな話になったじゃないっすか。
それ、またチャレンジしていいっすか。
おーいーねぇ。おれもフィルムカメラ持って行くよ。
チャリで。
ぼくも フィルムだけのblogやっています。
http://silverfoto.exblog.jp/
モノクロ 100フィートもらいました。
>ヨシノリくん
おお いいね。
今度カメラ見せてよ。
香港に遊びに行ったので、組織部・文化史のMに会うのに、彼が写った写真を見繕って土産に持参しましたが、2、30枚にもなりました。
大学時代中心の、もちろん銀塩。モノクロ。
おそろしいことです。
こちらはときどき覗かせてもらっていましたが、かき込むのは初めてですな。おひさしぶり。元熊大いま神戸のsawです。
Wが写真「モノ」(=存在)礼賛というのはちょっと意外な感じです。
僕のW観がずれていたのか、Wの写真愛ゆえか分かりませんが。
おー、久しぶり。
そうか、ここ見てたのか。連絡先知らんので(一回聞いたかもしれないけど)教えてくれ。外山も連絡とりたがってたような。
↓こっちで
http://www.autla.com/side-a/component/option,com_contact/Itemid,3/
>Wが写真「モノ」(=存在)礼賛というのはちょっと意外な感じです。
>僕のW観がずれていたのか、Wの写真愛ゆえか分かりませんが。
それはあれかなぁ。あの当時は「アナログレコード賛美はイカン。そんなのはノスタルジーだ。CDの方がいい」とかそういう話をしてたからかなぁ。それはいまでもそう思うよ。アナログ盤とCDは規格が違うだけでメディアの本質としては同一だと思うし、銀塩とデジカメとはちょっと違う議論だな。