青島 – 九州編ファイナル

ずいぶん間が空いてしまいましたが、最後のフィルムをやっと現像したので4月の九州帰省旅行報告のラストです。

まずは4月25日の日記を見てください。この「とりあえず一枚」の正体は後日説明ということにしていましたが、その正体を明かす時がきました。

平和台公園から一旦市街地に戻って現像したネガを受け取ったあと、今後の予定について考えていました。飛行機の出発まで3時間。ここから空港まで30分。結構時間がある。時間があるから平和台公演を覗いてきたんですがそれでもまだ時間がある。当初は「雨だから空港の喫茶店で本でも読んでるか・・・」と思っていたんだけれど、今や快晴。せっかくの天気がもったいないと思いつつも、遠出するほどの時間もない。立ち止まるのももったいないのでとりあえずボンベルタのコインロッカーに預けていた荷物を回収し空港へ向かいました。そして空港行きのバスの中で時間の計算。もし時間があるのならば行きたいところがある。青島。街から青島に行く途中に空港があるので方向的には悪くない。空港で再びコインロッカーに荷物をあずけ、カメラと財布以外はなにも持たない状態で青島に行く、これがバスの中で考えた計画。僕はたいていこのように宿泊用の重い荷物はちょっとした時でもコインロッカーにあずけ身軽になって行動します。楽に歩けるしカメラを持つにもいい。

空港についてインフォメーションで日南海岸方面のバスの時刻表を見せてもらうと意外に青島行きのバスは本数が少ない。行きは15分後にちょうど出るが帰りがとんぼ返りに近く、しかも帰ってからはずいぶん時間がある。これでは良くない。しかしこれは空港にくるバスが少ないだけですぐそこの通り沿いのバス停なら本数が多いハズ、とこれまた中途半端な土地勘があるため受付のお姉さんに食い下がって質問してみる。しかしお姉さんはさっぱりわからないという。熊本出身の東京都民よりはこの辺しってるだろーが、と思いつつ20年前の記憶を便りに「青島→宮交シティのバスはそんなに少なくないハズ」と判断し強行。空港発青島行きのバスに乗りました。

青島、あるいはリゾートの記憶

青島、あるいはリゾートの記憶

RICOH Caplio GX8 | ISO100

到着してすぐに帰りのバスの時刻を確認。なんと一時間以上青島にいる時間があるではないですか。帰りもちょうどピッタリ良い時間です。やはり旅は情報と土地勘。あとは帰りのバスのどこで下りれば空港に近いのかわからないという問題があるのですが、これも停留所の名前が分からないものの場所は分かっているので目押しで大丈夫なハズです。では青島の解説。

宮崎というのはその昔は新婚旅行のメッカでした。まだハワイに行くのが夢のまた夢だった時代のことです。その新婚旅行の中心地がここ青島です。僕がまだ小学生だったころは建物もピカピカで賑やかなところでしたが、今では見る影もありません。

青島、あるいは江ノ島に似た島

青島、あるいは江ノ島に似た島

RICOH Caplio GX8 | ISO100

青島は歩いて渡れる島で、干潮ならばそのまま、潮が満ちても橋を通って渡れます。ときどき江ノ島のパチモンと言われることがありますが、江ノ島が青島のパチモンであるということをここで強調しておかなくてはなりません。

鬼の洗濯板

鬼の洗濯板

RICOH Caplio GX8 | ISO100

この青島の名物が荒波によってつくられた不思議な階段状の磯「鬼の洗濯板」です。

これも鬼の洗濯板

これも鬼の洗濯板

RICOH Caplio GX8 | ISO100
みたび鬼の洗濯板

みたび鬼の洗濯板

PENTAX SuperA | SMC M20mm/F4 | KONICA CENTURIA SUPER 400

ちょっと写真では岩のスケール感がわからないのでラクガキを。

人がいるとしたら・・・

人がいるとしたら・・・

レタッチ

だいたいこんな感じです。

洗濯板の表面

洗濯板の表面

PENTAX SuperA | SMC M40-80mm/F 2.8-4 | KONICA CENTURIA SUPER 400
鬼の水虫

鬼の水虫

PENTAX SuperA | SMC M40-80mm/F 2.8-4 | KONICA CENTURIA SUPER 400

鬼の洗濯板には不思議なオブジェのような岩が無数にあり、被写体には困りません。フィルムの本数に困ります。

訪問者

訪問者

PENTAX SuperA | SMC M20mm/F4 | KONICA CENTURIA SUPER 400
日南海岸と洗濯板

日南海岸と洗濯板

PENTAX LX | SMC M40mm/F2.8 | KODAK Tri-X
自画像2007

自画像2007

PENTAX LX | SMC M40mm/F2.8 | KODAK Tri-X

青島には神社があり、そこの売店で本を買いました。

天皇家の“ふるさと”日向をゆく (新潮文庫)

神道の法事、平和台公園の「八紘一宇」、青島神宮。たまたま訪れたこれらは宮崎に神が降り立ったとされる神話で一本につながります。宮崎は日向神話の国なのです。ちなみにこの本には平和台公園の平和の塔への批判的な奇術がありました。

青島神宮

青島神宮

PENTAX LX | SMC M40mm/F2.8 | KODAK Tri-X

さて、ここからは突然ですが廃墟系です。先ほど書いたようにここはかつて新興旅行のメッカでした。その後も宮崎は観光資源だけで成り立ってきたといっても過言ではありません。新婚旅行がハワイに取られると今後はゴルフ場誘致(フェニックス)、現代的リゾート(シーガイア)と次々と観光客を呼び込むための投資が続けられます。そんなにうまくいくもんですか。一度夢を見た人はまた夢を見たくなるんですね。そんなこんなで今の宮崎はボロボロになり、お笑いタレントが建て直しを計っているのはみなさんがご存じの通り。有名人が知事になればおみやげが売れると、これもまた観光頼みの宮崎県民風土が変わっていないわけです。

で、過去のリゾートホテルは今はこうなっています。

かつてリゾートホテルだった何か

かつてリゾートホテルだった何か

PENTAX SuperA | SMC M20mm/F4 | KONICA CENTURIA SUPER 400
鬼のハーモニカ

鬼のハーモニカ

PENTAX LX | SMC M40mm/F2.8 | KODAK Tri-X

廃墟ホテルは日本中いろんなところで見かけますが、これはまた巨大です。街一つが腐海に沈んだ感じです。

あぶないので入ってはいけません

あぶないので入ってはいけません

PENTAX SuperA | SMC M20mm/F4 | KONICA CENTURIA SUPER 400

というわけで日も傾きはじめたところで、青島ういろうを買ってバスに乗り込みました。青島ういろうは名古屋ういろうよりおいしいです。ぜひ一度食べてみてください。あとそのまんま東のお菓子とかも買って帰りましたが写真残ってないな~。ま、いいか。

さよなら

さよなら

PENTAX SuperA | SMC M40-80mm/F 2.8-4 | KONICA CENTURIA SUPER 400

4日間の九州滞在でしたが、非常に濃い旅でした。外山恒一の熊本市議選、いとこやおじさんたちとの約20年ぶりの再会、ひさびさの宮崎市内、平和の塔、青島。写真は合計カラー4本モノクロ5本デジタル125枚。枚数撮らない僕のわりにはたくさん撮った方だと思います。一つ失敗したな、と思ったのがフィルム。今回ISO400フィルム中心だったのですが、九州の太陽光を甘く見てました。東京だと晴天でもISO400でなんとか撮れるんですが九州では無理がありました。明るさが2段くらい違いました。九州の晴天はISO100で。これが教訓。

あとなんか書き忘れたことがあるような気もするけど、何しろあれから3ヶ月も経ってしまったのでもはや日記ではないわけで、忘れたことは忘れるしかないですね。最後にこれまでのリンクを張っておきます。

九州編0
九州編1
九州編2
九州編3
九州編4
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