神保町は東京の中でもかなり好きな街です。
ここに初めて来たのは大学生の頃で、熊本在住ながらなぜか2ヶ月に1度くらいは来ていました。JANISの会員証も持っていたほどです。
その頃(すでに神保町のピークは過ぎていたのではないかと思いますが)と比べても、今は古本屋の店舗数はおそらく半分くらいにはなっているんじゃないでしょうか。
僕も最近は訪れる回数もめっきり減り、年1回来るかどうかといったところです。御茶ノ水の楽器屋をはしごしながら神保町に出るのがお決まりのコースなのですが、今回交差点に出てみて驚いたのは、風景が全く変わっていることです。
以前の神保町しか知らない人には、この写真が神保町だとは気づかないのではないでしょうか? ドンキホーテがあるのはヴィクトリアゴルフ館のあった場所、ABCマートがあるのは書泉ブックマートがあった場所です。
神保町に来る時にはだいたい何か目当てのジャンルがあります。前回はドイツ語の辞書を探しに来たのですが、今回のメインは中央公論社の「世界の名著」です。「世界の名著」は海外の著書をこのシリーズのために完訳/抄訳し、さらにそれを訳者が解説する、という全集で全81巻です。とっくに絶版になっているのですが古本ではかなり出回っており僕は6冊だけ持っています。これを全巻セットで購入するかどうかを考えていて、いくらぐらいなのかと状態がどうなのかを見に来たのです。いずれにしても持って帰れる量ではないので購入するとしてもまた後日なのですが。
世界の名著は、70年代に出ていたハードカバー版と、10年くらい前まで売られていたペーパーバッグ版があり、購入するなら電車の中で読みやすいペーパーバッグ版を、と思っていたのですが、今日あちこちで見たところ、古いハードカバー版の方がむしろ状態は良く、ペーパーバッグ版は紙が焼けてて読みにくい感じでした。ケースの有無もあるでしょうが、使われてる紙の品質が大きいのではないかと思います。そういえばうちにある新品で買ったペーパーバッグ版もかなり紙色が変色しています。そういうわけで、買うならハードカバー版の方がよいように思いました。しかしハードカバー版はかさばるので、81冊も自宅に置くのは困難。どうするか現在悩み中です。
金額的にはどの店でも全巻で8万前後が神保町の相場のようです。ネット通販やヤフオクだと4~5万であるので割高ですが、場所代もあるのでこんなもんでしょうか。バラは300円~1000円と状態や品数によって違うんですが、セットじゃないと入手困難な巻もあるので、バラで買うなら揃えるのはあきらめるしかないかな。世界の名著の調査はそんな感じ。
今日は昼過ぎに出かけたので着いたのは1時半ごろ。ぶらぶらと店を回りながらお腹が空いてきたのでどこかに入ろうかと思ったのですが、どこも行列。
神保町はカレー屋と喫茶店がとても多いですが、すぐに入れそうな店はラーメン屋くらいしか見つかりませんでした。いつも思うのですが、さぼうるってなんでいつも行列なんでしょうか? 元は駅から近いけど地味な裏通りなので隠れ家的に利用できて便利、という店だったんじゃないかと思うのですが、あんなに行列になるとわざわざ行く理由がないのですが。
仕方なく空腹のまま古本屋の巡回をつづけ、15時すぎにやっと行列が減ってきたカレー屋ボンディでビーフカレー辛口大盛りを注文しました。ちょっと高めだし、行列が少ないといっても10人待ちくらい並んだのですが、味は美味しいので満足です。
満腹になったところで、2巡目に入ります。
1巡目に気になった本を見直しながら、何冊か選んで買っていきます。だいたい1巡目に欲しいと思った本は2巡目には興味が薄れていて、1巡目に気づかなかった本が2巡目に見つかる、というのが多いです。
いつも欲しい本は10冊くらい出てくるのですが、買うのは5冊くらいに留めています。後からでも入手できそうなものや、すぐには読まなさそうなものは外していきます。
で、今日の戦利品はこんな感じです。全2100円。安い!