風張峠ヒルクラ3回目

小学生の頃、一学期の終業式が終わって「これから夏休みだ!」という時の解放感をよく覚えています。ながらく感じたことがなかったあの解放感を、大人になってからでも感じる方法があります。

それがヒルクライムです。

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登っている時は「もう二度とここには来たくない、っていうかヒルクラそのものをもう絶対やりたくない!」と思いながら登っているのですが、登りきったときの解放感は格別で、5分もすればそのつらかったことはすっかり忘れてしまって、「次はいつ来れるかな」と考えていたりします。もちろん頭が忘れてしまっていても体はちゃんと覚えていて、その日の夜には体が固まってしまってまともに歩けすらしなくなるのですが。


で、風張峠ヒルクライム3回目です。

今回はだいぶブランクがあるのであまり強度をあげず、走り方を研究しながらゆったりと登っていこうと思ってやってきました。そのせいか、心拍センサーをつけるのを忘れてしまいました。

前回の反省から、今回は眠い目をこすりながら一時間早く出発。チャリは前回と同じコラテックR.T.CARBONです。バーテープとサドルが変わっていますがそれ以外は変わっていません。

6:00自宅出発で輪行。電車の中では隣のおじさんが、昨日テレビでみたヨーロッパと日本の自転車事情の違いについて、あれこれ話してくれました。「おれも昔は乗ってたんだよ」と。武蔵五日市到着は8:00ごろ。乗り継ぎが悪かったためここについたのはいつもより30分くらいしか早くないんですが、それでもきっとバイクはちょっとは少ないはず。補給などを済ませ、不要な荷物をコインロッカーに預けて早速出発。心拍センサーが無いおかげですこし身が軽い感じがします。檜原村までの道はこれまでよりもダンプが多く、ひやひやしました。

役場前からいつものTT区間に突入。タイマーをスタートさせます。交差点にはここでTTを開始する他のローディのグループがいました。こちらが先にスタートしましたが、途中で軽く追い抜かれてしまいました。気持ちがルーズなためか上川乗交差点ではLapを切るのを忘れ、そのまま走りつづけます。今回は実験的にケイデンスを下げ70~75くらいにしてみようと考えていたので、いつもよりちょっと重いギアを漕ぎます。しかし他の人たちが90くらいで走っているのをみるとつられて上がってしまいます。やはりよほどの勾配でない限り75では走りにくいと感じました。ただ、今回は心拍を下げ足で登る実験とわりきって重めで走り続けました。とはいえ2箇所くらいで27Tを使いきってしまっているので実際のところいつもとあまり変わっていないかもしれません。

料金所跡地でLapを切ると、前回よりも1分ほど早い。「あれ? もしかして調子いい?」と思った途端に元気が出て最後の急勾配をダンシングの練習のつもりでグイグイ登りました。結局ダンシングのコツはあまりつかめないまま都民の森に到着。結局タイムは1時間3分50秒と記録更新。

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しかしなんとなく物足りない。いつもはここでバタッと倒れるくらい力尽きるのですが、今回はそうでもない。登っている最中も「もう二度と走りたくない」というほどには辛くなかったように思います。「今日はゆったり。タイムは気にしない」という気持ちで走っていたからでしょうか。結果的には早かったのに気持ちは楽でした。

休憩後、風張峠の先にある月夜見駐車場まで往復。この区間は峠越えとはいえ勾配が緩やかなので休憩後であればなんということはありません。ここでふたたびダンシングの練習。この時にやっとコツがつかめてきました。これまでわかってはいてもつい力みすぎて肩の筋肉が張ってしまうことが多かったのですが、力のいれ具合抜き具合とリズムがつかめてきたようです。ついでに体が温まったせいか全体的に軽々と漕げるようになってきました。やはり武蔵五日市~檜原村役場だけではアップが足りないようです。次回から拝島スタートにしようかなぁ。

峠から戻ってきて都民の森を過ぎたあたりでものすごいものを見ました。な、なんと、麦わら帽子をかぶったママチャリのおばちゃんが登ってきてる!? 実際は良く見るとママチャリではなくアップライトなクロスバイクでしたが、それにしても普段着に麦わら帽子で10%近い勾配をまったく前傾してないチャリで軽々と登っているなんて何者? 都民の森で働いている人でしょうか? それとも峠を越えて奥多摩に行くとか・・・。何にしてもすごい。

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武蔵五日市で昼食。やまねこ亭のキーマカレー。

駅前でチャリを畳んでいると、後ろから「Excuse me !」と声をかけられました。どこから来たのかママチャリに乗ってる金髪の若者でした。

「山はどっち?」
「どの山?」
「知らない。どこでもいいんだけど、山に登りたいんだ。」
「そのチャリで?」
「いや、チャリはその辺に置いておくよ。ここから歩いて行けるところない?」

ということなので、良くわからないけど近くの地図に連れていって

「この辺がハイキングコースになってるからいいじゃないの?」
「おー、でも、この道を曲がる時に何か目印ある?」
「この辺の道は信号が少ないんだけど、この交差点には信号があるからたぶんわかるよ。十里木は『Jurigi』って読むんだよ。これを覚えておいてわからなくなったら誰かに聞くといいよ。」
「OK!」

って感じのやりとり(全部英語)。なんか寄港地にいる気分だ。

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その後輪行で帰宅。10時には峠にいたのに帰宅は14:30。やはり輪行しても奥多摩は遠い。昼頃に帰ってこれれば休みの日にほかにやれることもあってスケジュール組みやすいのになぁ。

では、データ検証。
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最高速度は前回の方が上なのですが、平均速度は全区間とも今回の方が上です。ざっと見た感じどこが特にと言うわけではなく全体的に早いようです。ただ、最後の区間はあまり変わらず。気持ち的には楽だったので、もう少し頑張れたのかもしれません。
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今回は心拍数がとれていないのでケイデンスだけですが、計画どおり低めです。これが心拍数にどう影響しているかは残念ながらわからないのですが、終盤がいつもより楽だったことを考えると、やはりケイデンスを下げた分心肺への負担は軽かったのではないかと思います。ただ、下りの最中に右膝が痛んで来たところを見ると、今回のケイデンスはやや低すぎでもう少しあげた方がバランスがいいのではないかと思います。というわけで75~80あたりがベストではないかというのが今のところの想像です。あとは今回TTの後にやっと見つけた(と思われる)ダンシングのツボを生かせれば、1時間を切るのも夢ではないかもしれません。

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