[シリーズ] 桜を撮るならサクラカラー 5 of 8
今年も咲きました。桜。
(今さら桜!?なんて言わないでね。フィルム撮影のため現像によるタイムラグがあります。時差があるのが写真の本来の醍醐味なんですよ)
というわけで毎年恒例のこれ。
かつては国内シェアNo1の座をほしいままにしていた「サクラカラー」の末裔。コニカミノルタのフィルムで桜を撮影しようというこの企画(?) 2009年から初めて、もう5年。コニカミノルタのフィルム事業撤退が2006年ですからそれからもう7年も経つんですね。
手元にはまだ少し、コニカミノルタのCENTURIA SUPER (通称センスー)が残っています。昨年引っ越した際にさらに10本出てきたので、まだ数年はこの企画が続けられるでしょう。
フィルムメーカー自体はなくなってしまいましたが、ネガフィルムの現像の規格はどのメーカーでもほぼ一緒で、センスーも通常のC-41処方で現像処理できますので、このように今でも問題なく現像することができます。
ただし、当然ながらフィルムの有効期限はとっくに切れ、昨年あたりから色や解像度に明らからな劣化が見られるようになりました。また、昨年あたりから急激に街からDPEが消滅していることからして、そもそも現像サービスがいつまで続けられるのかもわからなくなってきました。コンビニは最後の砦だったローソンもすでに現像サービスを終了しています。
そんなわけで滅びゆくフィルム文化と、すでに滅んだコニカミノルタフィルムに敬意を表しながら、シャッターを切っていきます。
これまでの桜は主に神田川(通勤路)か中野区の哲学堂公園で撮影していたのですが、昨年埼玉の小川町に引っ越したので、今年の写真撮影は初めての場所となります。
今年は桜の開花が例年よりも2週間早かった上に、ちょうど忙しい時期と重なってしまったため、撮影が非常にあやぶまれました。が、幸い小川町の桜は都心よりも一週間ほど遅いということもあり、この日はすでに満開を終え散り始めてはいたのですが、タイミングとしてはギリギリセーフでした。
ところが、この日は台風なみの爆弾低気圧が発生しているとかで、気象庁からの外出禁止令が出ていました。午前中の早い時間帯はまだ風がそれほど出ていなかったため「今年の桜はこれがラストチャンス!」ということで近所の桜を駆け足で撮影して回りました。
自転車に乗って気ままに兜川沿いをカシャリカシャリと撮影して行きながらも、その先の目的地は決めていました。
小川小学校下里分校。
小川町では何かと話題になる場所なので、もともと一度行ってみたかったのですが、「良い桜がある」という噂を聞きつけていたためこの機会に行ってみることにしました。
ここは小川小学校の分校だったのですが、2003年に休校になりそのまま数年前に廃校になったそうです。
門には「関係者以外立ち入り禁止」の看板がありましたが、その上に「桜の季節に限り○時~○時の校庭への立ち入りを許可します」という貼り紙が貼られていました。
「それほどの桜の名所なんだ、来て良かった!」と喜ぶと同時に、「この分校に(堂々と)立ち入れるのはこの時期しかないんだ!?」という残念だがしかし幸運な、複雑な心境。
この写真にはほとんど写っていませんが、来た時にはカメラマンが4人、花見客が2家族、それにモデルさんが1人来ていました。
桜は見事なのですが、校庭の中央の1本は幹が腐っている(地元の人談)ため、今はなんとか柱で支えているものの、もう長くは保たないそうです。
この日の撮影はPENTAX LXにM35mm/F2とM85mm/F2の2本。カメラバッグは最近フルオーダーで作ってもらったメッセンジャーバッグタイプのもの(これは後日このブログで紹介します)。
フィルムはセンスーの400を1本と200を1本。写真を見てもらうとわかるかと思いますが、400の方はもうかなり荒くなってしまいました。200はまだなんとかいけそうです。
実はここでフィルムが終了。もうちょっと撮影したかったため一度帰宅し、カメラをPENTAX 67、レンズを90mm/F2.8、フィルムをフジPRO400(PN-400N)に交換して、三脚を担いで戻ってきました。
しかしちょうどランチタイムということで花見客が2グループ増えたため撮影はやりづらく、しかもあれこれ考えているうちに風が出てきて退散ムードに。
と、こんな感じでした。
そういえばデジカメも持って行っていたんですが、一枚も撮らなかったな。
400は古くなると 荒くなるの!?
やっぱフイルムはいいですね!!