2008/10/31 ピレウス

 ある日の夜、ドイツのフランクフルト空港でピザを食べている夢を見た。ドイツには一度も行ったことがないのだがまるで現実のような不思議な夢だった。

 目が覚めるとギリシアのピレウスにいた。

2008/10/31 ピレウス
RICOH GX200

 ここはたしかにピレウス、だが・・・。

 冷静に考えれば、そんなことはありえない。ピレウスには4ヶ月前に来たばかりだ。そう何度も来る理由がない。まだ夢の続きなのだろうか? 半信半疑のままホテルを出て、あたりを散歩してみたり、手に持っていたデジカメで写真を撮ってみたりしてみるがいまいち実感がない。「そもそもデジカメというのが納得できない。オレが海外にカメラを持っていくのであれば、間違いなく70年代のフィルムカメラであるはずだ。やはりこれは夢で、目が覚めてみると撮った写真なんて一枚もないに違いない!そう、きっとそうだ。」そう考えながらもひたすらシャッターを切る。

2008/10/31 ピレウス
RICOH GX200

 ピレウスの街はあいからわず小汚くせわしない。にもかかわらずあの地中海特有のゆったりとした陽気な時間の流れもあわせ持っている。何度来ても不思議なところだ。

2008/10/31 ピレウス
PENTAX istDS2 | DA50-200mm

 街はそれほど大きくないが、港は広い。数多くの客船が停泊している。

 なぜ自分がここにいるのかわからないまま、停泊している客船の写真をデジカメで撮ってみる。オートフォーカスのデジカメというやつはやっかいだ。いつものカメラのようにはうまく撮れない。ズームレンズというのも不便だ。

2008/10/31 ピレウス
PENTAX istDS2 | DA18-55mm

 ピレウスのタクシードライバーはここは世界最大の港であると自慢げに話す。元船乗りが多いのか船自体の事にもかなり詳しい。聞きもしないのにいろんなことを教えてくれる。エメラルド号は、トパーズ号、サファイア号など宝石の名を冠した客船シリーズの一隻らしい。

2008/10/31 ピレウス
RICO GX200

 シーズンオフのためここに長期繋留されているブルーモナーク号(旧ワールドルネッサンス号、あるいはアワニドリーム号)。夜になると美しい電飾でピレウスの街を輝かせてくれるそうだ。

2008/11/05 ピレウス
RICOH GX200

 モナリザ号。ここからは見えないが、ファンネルに『モナリザ』が描かれているという。ファンネルというのは小型ビット(とんがり帽子の付録)のことがと思ったが、どうやらそうではなく煙突のことらしい。

2008/11/01 ピレウス
PENTAX istDS2 | DA18-55mm

 世界最大の航空輸送船、ガルダ級アウドムラ号。

 何をするでもなく、写真を撮り歩くだけのピレウスでの一日が終わった。ホテルに戻り、ベッドに潜り込んで今日一日の出来事を振り返ってみる。ここは紛れもなくピレウスだった。では果たしてこれは夢ではなく現実なのだろうか? それは明日起きてみればわかることだ。そう思い、早めに眠りについた。(次回につづく)

※この物語はかなりフィクションです。登場する場所、人物、船などはすべて架空とは限りませんが、真実とも限りません。

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